破風板は塗装で耐久力維持!塗装の目的や費用相場を解説


屋根や外壁の塗装について調べている際、「破風板の塗装」に興味を持ったという方も多いのではないでしょうか。破風板にはいくつか注意すべき点があるので、あらかじめ把握しておきましょう。

今回は、「破風板もメンテナンスすべき?」「塗装に何の意味があるの」などの疑問を持つ方に向けて、破風板を塗装する目的や塗装の費用相場などについて解説していきますので、塗装を行う前にチェックしてみてください。

破風板とは?

破風板とは、屋根の先端部分にある部材を指します。屋根の内部や屋根瓦の下に雨風が入ることを防ぐ目的で取り付けられています。

破風板と似ている部材に鼻隠しがありますが、屋根の先端部分にあるのが破風板で、軒樋が付いているのが鼻隠しです。破風板のほうが紫外線、雨、風の影響を受けやすい場所にあり、劣化が早く進むのが一般的です。

破風板を塗装する目的とは?

破風板は、雨風の影響を特に受けやすい箇所なので、塗装によって耐久力を維持しなければなりません。まずは、具体的な塗装の目的について解説していきますので、塗装すべきか悩んでいる方は参考にしてみてください。

破風板に防水機能を持たせるため

破風板は、紫外線や雨風などの影響により経年劣化を起こします。少しずつ表面の塗料が剥がれ落ちていき、最終的には雨や雪などの水分が侵入してきてしまうため、定期的なメンテナンス(塗装)が必要です。 塗装によって防水機能が保たれれば、建物の雨漏りも防ぎやすくなります。

劣化対策による美観の維持

塗装による劣化対策を行わなければ、塗料が剥がれ落ちて建物の美観が損なわれます。 破風板は外からでも目立ちやすい箇所なので、ボロボロの見た目を避けたい人は、塗装による美観の維持を検討しましょう。

破風板を塗装する費用相場

破風板の塗装費用は、約1,000円/㎡が相場です。 単位は「㎡」を使うのが一般的ですが、なかには「m」を採用している業者もあります。また、破風板の塗装費用は以下の方法で計算します。

<塗装費用の算出方法>

  • 塗装範囲(長さ)×塗装単価/㎡

塗装範囲は調整できませんが、安価な塗料を選べば単価を抑えられます。比較的リーズナブルな塗料も多くあるので、予算に合わせて適切な塗料を選びましょう。

ただし、安い塗料は耐水性や密着性などが弱いので、バランスを考慮することが大切 です。専門業者と打ち合わせを行い、塗料の候補をいくつかピックアップしてもらってください。

外壁塗装の時期に同時にメンテナンスしておくとお得

破風板は建物の中でも早く劣化しやすい部材です。そのため、早めにメンテナンスをしておくことで、次回のメンテナンス時期を長く延ばせます。

破風板の塗装は足場で屋根上に上がる必要があります。外壁塗装の際も足場を組む必要があり、別途足場代がかかるため、単独でメンテナンスするよりも合わせて行ったほうがお得です。

破風板を塗装する際の注意点

破風板の塗装を行う際は、次項で解説する2つの注意点を事前にチェックしておきましょう。耐久性に関わってくるポイントなので、破風板の寿命を延ばすためにも一度確認しておいてください。

破風板の材質に合わせた塗料を選ぶ

破風板の材質に合う塗料を選ばなければ、施工後に不具合を起こすリスクがあります。 材質別の塗料をいくつか挙げていくので、塗装の際は参考にしてみてください。

【破風板の塗料選びについて】

材質 塗料の特徴
木材 ・浸透性のある木材専用の塗料
・防カビ性能や防虫性能がある
金属 ・金属系の破風版に見合った塗料
・錆止め効果がある
窯業 ・高い防水性のある塗料
・色付けの塗料や水性塗料もOK

費用とのバランスも考えつつ、上記のような材質に合った塗料を選びましょう。

損傷が激しい場合は補修・交換工事を行う

破風板の損傷が激しい場合、塗装では十分な補修ができません。塗装は大きな損傷を招く前に行うメンテナンスであり、本格的な補修は工事を行う必要があります。 ひび割れや破損などが起きている場合は、「鋼板でのカバー取り付け工事」や「破風板を交換する工事」 などを検討してください。

色選びも重要

破風板は、屋根や外壁に合わせた色を選ぶのがベストです。屋根や外壁と全く別系統の色を選ぶと、建物全体がまとまりがない印象となってしまいます。また、白色の破風板は清潔感がある印象ですが、白は汚れやすいのも事実です。破風板は特に雨や風の影響を受けやすく、汚れやすい場所なので、注意しましょう。

損傷の度合いによる適切なメンテナンス

破風板の塗装メンテナンス工程全体の主な流れは以下のとおりです。

  1. ケレン作業
  2. コーキング作業
  3. 高圧洗浄
  4. 塗装

上記は塗装メンテナンスだけのケースですが、損傷度合いにより、さらに部分補修などが加わる形になります。損傷度合いごとの主なメンテナンス方法をまとめましたので、参考にしてください。

損傷のレベル 状態 メンテナンス方法
軽度 ・塗装の部分的な剥がれがある
・部材自体には損傷がない
塗装のみ
中度 ・塗装剥がれの範囲が大きい
・部材に少し損傷がある
破風板の交換
重度 塗装がほぼすべて剥がれている
部材の損傷が激しい
破風板の交換

破風板をDIYで塗装するのは避けよう

破風板のDIYは、施工不良や事故のリスクがあるため避けましょう。次項から、具体的な理由について解説するので、DIYを検討している方は目を通してみてください。

施工不良によりやり直しの手間が生じる

破風板の塗装は、劣化具合・屋根材の種類によって、選ぶ塗料や施工方法(下塗り・上塗りの塗装回数など)が変わってきます。そのため、 専門知識・技術を持たない人が塗装を行うと、施工不良を起こす可能性が高くなってしまいます。

塗料が剥がれると何度も塗装し直さなければならず、余計な費用が発生することも少なくありません。無駄なお金をかけず、適切な施工をするためにも、専門業者への依頼を検討してみましょう。

事故を起こすリスクが高い

破風板の塗装はハシゴなどを使った高所作業なので、転落事故を起こすリスクがあります。厚生労働省が発表した「令和3年 労働災害発生状況 」によれば、墜落・転落による死亡事故は全体の25%を占めています。高所作業は経験豊富なプロでも事故を起こすリスクがあるため、DIYでの塗装は避けましょう。

※参考:厚生労働省労働基準局 「令和3年 労働災害発生状況」

まとめ

破風板の塗装は、耐久性を維持するためにも必要なメンテナンスです。塗装を怠ってしまうと、雨漏りなどのトラブルを起こすおそれがありますが、事故のリスクを考慮すると、DIYでの塗装は控えた方が無難です。信頼できる業者に依頼して塗装をしてもらい、住宅トラブルのリスクを最小限に抑えましょう。

専門業者へ依頼する際は、「菊地塗装企画」へご相談ください。弊社は塗替えなどの塗装をメインに行う職人直営店で、国家資格を持つ職人も多数在籍しており、高品質の施工を提供することが可能です。また、宣伝・広告などの費用を削減することにより、比較的低料金での施工を実現させておりますので、塗装に関するお悩みがございましたらお気軽にご相談ください。