外壁塗装の依頼に火災保険が使える?適用条件と申請の流れを解説

火災や自然災害で住宅の外壁が劣化・損傷した際には、一定の費用を支払って修理することになります。このとき、自分が加入している火災保険が適用される可能性があるので、事前に内容をチェックしておきましょう。今回は、外壁塗装の依頼で保険金を受け取るための条件と、申請の大まかな流れを解説しますので、ぜひ塗装依頼時の参考にしてください。

外壁劣化の原因が災害であれば火災保険が適用される可能性が高い

外壁が劣化・損傷した原因が火災もしくは自然災害であれば、塗装依頼に火災保険が適用され、保険金を受け取れる可能性が高いです。外壁塗装の依頼時には、同時に保険会社への連絡も忘れず行いましょう。

ただし、劣化の原因の大部分が経年によるものと判断された場合、保険金が受け取れないこともある点には注意してください。

外壁塗装に適用できる火災保険の種類 

火災保険とは、建物や内部の家財などを補償する保険です。火災保険の中にもいくつかの種類があり、その条件により外壁塗装にも適用できるものがあります。

ここでは、外壁塗装に対応する保険の例を紹介します。以下の種類がご自身の加入している保険に当てはまるか確認してみてください。

住宅火災保険 火災や自然災害など
住宅総合保険 上記の火災保険に加え、飛来物や盗難などにも対応する
オールリスクタイプ 住宅総合保険よりもさらに範囲が広い。時価ではなく実損額で補償がされるケースが多い。
特約火災保険 補償範囲は住宅総合保険と同等。平成28年4月以降は新規の加入不可となっている。
店舗総合保険 店舗・事務所向けの火災保険
普通火災保険 店舗・事務所・工場向けの火災保険

細かい適用条件は各保険商品によって異なるため、お手持ちの保険証書の内容をご確認ください。

外壁塗装の依頼に火災保険を適用させるための条件

外壁塗装の依頼で保険金を受け取るために必須となる条件は、以下の3つです。

〈外壁塗装の依頼に火災保険を適用させるための条件〉

①外壁の劣化・損傷の原因が火災もしくは自然災害であること
②被災が3年以内であること
③外壁塗装の依頼にかかる費用が保険の免責額を超えていること

①外壁の劣化・損傷の原因が火災もしくは自然災害であること

大前提として、外壁が劣化・損傷した原因が火災もしくは自然災害であることが必須です。ほとんどの火災保険は、火災のほかに台風や豪雨、大雪、ひょうなどの自然災害によって被害に遭った場合にも補償が受けられます。現在加入している保険のプラン内容を見直し、補償対象に該当するかどうか確認してみてください。

②被災が3年以内であること

火災保険適用のうえでの塗装依頼は、外壁が劣化・損傷してから3年以内に行う必要があります。たとえ火災や自然災害が原因であっても、3年を超えると自費での依頼になってしまうため、被災後は早めに修繕の依頼を行いましょう。

③外壁塗装の依頼にかかる費用が保険の免責額を超えていること

外壁塗装の依頼で保険金を受け取るためには、依頼にかかる費用(外壁の損害額)が保険の免責額を超えている必要があります。一般的には20万円ですが、保険プランによっては補償額が異なるため、後から困ることがないよう、必ず依頼前に確認してください。

外壁塗装で保険金を受け取るまでの流れ

外壁塗装の依頼で保険金を受け取るためには、塗装業者への依頼と同時に保険会社ともやりとりをする必要があります。以下の項目で、手続きの流れを確認しましょう。

〈外壁塗装で保険金を受け取るまでの流れ〉

①火災保険の補償内容を詳しく確認する
②塗装業者に連絡し、外壁塗装の見積もりを取る
③保険会社に連絡し、必要書類を取り寄せて作成する
④損害鑑定人による現地調査を受ける
⑤塗装工事を行い、料金を支払う

①火災保険の補償内容を詳しく確認する

現在加入している火災保険のプラン内容を参照し、どのような状況でどれだけの補償が受けられるかを確認してください。契約内容によっては受け取れる金額が十分でない可能性もあるため、依頼前に確認することが大切です。

②塗装業者に連絡し、外壁塗装の見積もりを取る

塗装業者に連絡し、外壁塗装の見積もりを取りましょう。このとき、見積額が保険の免責額を超えていることをチェックしてください。

③保険会社に連絡し、必要書類を取り寄せて作成する

保険会社に連絡し、保険金の受取申請に必要となる書類(請求書、被害報告書など)を取り寄せて作成します。被害報告書には、証拠として写真の添付が求められる場合があるので、「被災時に被害状況がわかるような写真を撮る」ということを頭に入れておきましょう。

④損害鑑定人による現地調査を受ける

提出した被害報告書をもとに、保険会社側が依頼した損害鑑定人による外壁の現地調査を受けます。報告内容と現場の状況に相違がないことが確認されれば、後日保険金を受け取れます。

⑤塗装工事を行い、料金を支払う

塗装工事が終わった後は、業者に料金を支払います。現地調査後、保険金が実際に振り込まれるまでには1ヶ月ほどかかる場合もあるため、一時的に立て替えるか、業者に相談して保険金を受け取るまで支払いを待ってもらうなどの調整をしてください。

外壁塗装に火災保険を適用する際の注意点

外壁塗装で火災保険の適用を申請する際は、以下のポイントに注意しましょう。

□被害状況を写真に残す
□被保険者本人が手続きを行う
□審査で不受理になる場合もある
□満額が下りない場合もある

被害状況を写真に残す

災害で外壁に被害があった場合は、被害状況をそのまま写真に収めておく必要があります。自分で補修をしてしまうなどして、実際の被害状況が確認できない場合、保険が適用されないケースもあります。被害箇所を触らず、まず写真を撮っておくことを忘れないようにしましょう。

被保険者本人が手続きを行う

火災保険の申請は必ず本人が行わなければいけないというルールがあります。火災保険の申請代行は契約違反に当たるため、代行を申し出る業者には注意しましょう。

審査で不受理になる場合もある

火災保険は申請後、保険鑑定人の調査を通して実態が確認された上で受理されます。申請内容と実態が異なれば不受理になる場合もあるため、注意しましょう。

中には悪徳業者が経年劣化を災害被害と偽って申告することを勧めてくるケースもあります。そのような虚偽申告を行った場合、審査で不受理になるだけではなく保険の契約解除になったり、刑事罰を受けたりする可能性もあるため絶対に避け、信頼できる業者を選ぶようにしましょう。

満額が下りない場合もある

火災保険は、損害額の満額が支給されない場合もあります。損害額の満額を保険で支払う計画で業者と契約してしまうと、支給されなかった場合に予算が足りないという事態になります。業者の見積もる損害額と保険鑑定人の認定する損害額に大きな誤差が出ないよう、適切な見積もりができる業者を選ぶことも大切です。

まとめ

火災や自然災害によって外壁が劣化・損傷した際には、塗装依頼に火災保険が適用できる可能性が高いです。実際の被害状況を記録・確認したうえでの事前申請が基本ですが、依頼・施工後にも申請ができる場合もあるので、加入中の保険会社に確認してみてください。

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