屋根塗装は通気性が大事?その理由と施工方法について解説!

屋根塗装は通気性が大事?その理由と施工方法について解説!

根は太陽光や雨風から室内を保護します。そんな屋根を塗装する際、通気性が重要であることをご存知でしょうか?
通気性が高いと、建物そのものの耐久性を高めることができます。
今回は、屋根塗装における通気性の重要性や、その施工方法について詳しく紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。

通気性が重要である理由

屋根塗装では、通気性がとても重要となります。基本的に屋根は下地であるコンパネを全体的に貼り、その上から防水シートを張り巡らせ、最終的に屋根材を釘で打ち付ける形となります。

その上から塗装を行うのですが、このとき塗料によって隙間が埋まってしまい、通気性が損なわれることがあるのです。屋根は雨に晒される箇所でもあるので、通気性があっては雨漏りするのではと疑問に思う方も多いのですが、実は通気性がないことの方が雨漏りにつながるのです。これは、毛細管現象によるものだといわれています。

毛細管現象とは、水が狭いところに入ろうとする強い力によって、重力に逆らって水が広がっていく現象のことです。通気性が損なわれることでこの現象が発生し、屋根材の内部で結露を起こしたり、雨漏りが起こったりします。

通気性が確保されることによって、隙間が空く形になりますが、これで屋根内部への浸水を防げるようになるのです。そのため、塗装後の通気性をどのように確保するのかが重要なポイントになります。

縁切り(えんきり)で通気性を確保

屋根塗装の際に通気性を確保する方法ですが、縁切りという方法がこれまで用いられてきました。これは最終的に塗装が完了した状態の屋根に対して、カッターなどで重なり合った屋根材に対して切り込みを入れる作業です。

塗膜によって通気性をシャットアウトされている状態に、切り込みを入れて通気性を確保していきます。カッターだけでは非常に効率が悪いため、皮すきという道具を使って作業を行います。ただしその作業量は多く、30坪の面積の屋根であれば職人が2人がかりで丸1日を費やすほどです。

縁切りの問題点としては、屋根の塗装が乾燥した状態で行う作業であるという点が挙げられます。作業は屋根の塗装が乾燥した後に行いますが、せっかくきれいに仕上げた塗装を踏むことになってしまいます。塗装への影響が出ないように慎重に作業しますが、それでも屋根に乗ることは避けられません。

タスペーサーのメリット

縁切りに代わって通気性を確保するために登場したのが「タスペーサー」です。従来のカッターや皮すきによる縁切りに比べるとメリットが多いため、主流となりました。

タスペーサーは、下塗りが完了して乾燥した後、屋根材の隙間に一定間隔で挟む形で使用します。上塗り塗装を行うだけで完成です。そんなタスペーサーの主なメリットは以下のようになります。

塗装の再密着の心配がない

縁切りの場合、塗装完了後に行うので通気性の確保が確実にできるように思えますが、実際には塗装の再密着という問題があります。これは乾燥後に縁切りによって一度隙間ができるものの、塗装が再び密着して通気性が損なわれる現象のことです。

これによって縁切りを行ったにもかかわらず、通気性が一部確保できないというトラブルが発生する恐れがあります。しかし、タスペーサーを使うことでこの問題を解消させることができます。

外観を美しく保てる

縁切りは塗装が完了した状態の屋根に登り、屋根材を踏まなければできませんでした。そのため、仕上がりの美しい屋根の外観が少なからず損なわれましたが、タスペーサーでは塗装後に屋根に登る必要がありません。そのため、塗装の仕上がりをそのまま維持できます。

作業が簡単

塗装の工程の中に、タスペーサーを挟むという作業が発生しますが、それだけで縁切りは完了となります。従来の縁切りに比べると、作業量が少ないというメリットがあります。

 

 

 

タスペーサーの利用条件

メリットも多いタスペーサーですが、いくつか利用条件があります。それは「屋根に4mm以上の隙間がある場合」です。この場合、元々通気性が十分に確保できているので、タスペーサーは不要です。

また、仮にタスペーサーを取り付けたとしても、隙間の間隔が広いため固定されずに落ちてしまいます。タスペーサーの目的は、屋根材の隙間を確保して通気性をよくするというものなので、4mm以上の隙間があればその目的は十分果たせているというわけです。

なお、一部の屋根材では使用できないことがあります。基本的にほとんどのケースで使えるので、屋根塗装の際には念のため使用可能かどうか、屋根材などを業者の方に確認をしてもらうといいでしょう。

まとめ

屋根は雨に晒される部分であり、通気性が十分でなければさまざまなトラブルへと発展しかねません。タスペーサーを使うことで簡単に通気性の確保ができるので、屋根の仕上がり具合もより高まるようになります。

「菊地塗装企画」には、高い技術力持つ職人が多数在籍しております。品質と価格、どちらもご満足いただけるように努めておりますので、屋根塗装のことでお困りでしたらお気軽にご相談ください。