シーリング工事 2面接着と3面接着について

2面接着と3面接着 どう違うの??

シーリング材は打設する場所によって成分が異なるもの、それに合うプライマーを使用します。

タイル面か塗装面かガラス面かなどによってシーリング材の種類を変える訳です。それとは別に打設する場所がどんな場所かによって打ち方が変わります。    それが【2面接着と3面接着】です。

 

・2面接着について

2面接着とは目地にシーリング材を充填する場合にサイディングの断面2面のみシーリング材を接着させて目地底にはシーリング材を接着させない事を指します。それを実現させる為にボンドブレーカーまたはバックアップ材を目地底につけることで2面接着となります。   または外壁サイディングのつなぎ目にはハットジョイナーという建築部材が目地部分に設置されていることもありハットジョイナーそのものにボンドブレーカーの役割をする薄い被膜が貼られているタイプに関しては新たにボンドブレーカーやバックアップ材などを設置しなくても2面接着となります。

・3面接着について

3面接着とは2面接着と違いボンドブレーカーやバックアップ材を使用せず上下左右と目地底の3面にシーリング材を接着させる方法です。3面接着は建物の構造上、動きの少ないコンクリート造や誘発目地、窓周りなどに施工するもので2面接着に比べ防水性も高く漏水の可能性なども軽減されます。このことから一般住宅のサイディングにも3面接着のほうが良いのでは・・と思われますが目地底にシーリング材を接着させることでサイディング自体が日々の伸縮に耐えきれずにせっかくの新しくしたシーリング材も剥がれやひび割れの原因となっていきます。

 

 

※目地の青い部分がハットジョイナーに薄い被膜がある場合

※ボンドブレーカの貼り付け作業時

 

まとめ

シーリング施工をする箇所によって2面接着と3面接着を正しい知識で判断し施工をしなければ、近年当たり前に使用されるせっかくの高機能シーリング材も十分な性能を発揮できないため耐久力が変わってきてしまいます。サイディングボード目地の改修は打替えが基本ですが、既存の古いシーリング材を撤去する際にボンドブレーカーの役目のある薄い被膜まで一緒に剥離してしまうことがあります。施工時にすでに剥離している場合や撤去時に剥離してしまう場合は新しくボンドブレーカーを貼り付けることで3面接着を回避します。     ほんのひと手間をするかしないかで建物の耐久性にも関わる大事な作業工程になります。今一度、施工業者に確認をしていただくことと正しい知識で適切な施工をしてもらえるかどうかの見極めも重要になってくるかと思います。